少子化対策タスクフォース
少子化のことは先日書きましたが、
いやー、もう、どうしてこういう方向に行っちゃうわけ?という記事が。
「女性手帳」導入に異論なし 少子化対策の作業部会 - 47NEWS(よんななニュース)
女性が意識変えれば、少子化は解決するとでも思っているのでしょうか。いや、もちろん女性の意識も変わらなくてはいけないでしょう。けれどもこんなの、明らかに女性だけの問題ではないじゃないですか。
で、この作業部会ってどんなものよっていうのがこれ。
以下は抜粋ですが、
タスクフォースの検討事項は以下のとおりとする。
(1)家族形成に関する国民の希望が叶えられない次の阻害要因の解消方策(※) ・「結婚・妊娠・出産・育児」の4つの段階の阻害要因 ・「出産・育児」については、第1子、第2子及び第3子以降ごとに異なると考えられる阻害要因
(2)家庭と地域における子育ての向上に向けた支援の在り方
(3)早急に取り組むべき具体的方策
(4)その他取組の推進に必要な事項
※平成22年の合計特殊出生率は1.39となっているが、厚生労働省社会保障審議会の試算(平成19年1月)によると、結婚や出生に関する国民の希望が全て叶った場合の合計特殊出生率は1.75程度になると考えられている。
だそうです。
開催実績の議事次第に配布資料が添付されているので、なんとなくどんなことが話されているのかを垣間みれるのですが、まあ、そのとっちらかりぶりといったらすごいことになっています。自分が議長だったらおそらく完全にダメ出ししてます(笑)。
結婚してる人のほうが幸せを感じている、子供がいる人のほうが幸せを感じている、といった生き方の選択に関するデータ、一方で待機児童問題というもう子供がいる人が抱えている具体的な問題があったり。スポーツを通じた子育て支援ネットワークなんていう、超ニッチな話題があったり。(当然北澤さんの提案。)
私は未婚ですし、当然子供もいませんので、生々しい体験を持って語ることはもちろんできません。が、少子化の問題ってもっともっと根本的な問題なわけじゃないですか。
都市で生活する人口が増え、生活がより便利になったため、家族という単位がなくても一人で生きていけるようになった。人と人の繋がりもさほど強くはなく、他人の目を気にして生きる必要がなくなり、独身でも後ろ指をさされるようなことがなくなった。よって、結婚をする必要性を感じる人が減少した、あるいは結婚を急ぐ必要がなくなり、自分の理想の人が出てくるまで待とうという人が増えて晩婚化が進んだ。高齢になってから結婚した人はもちろん子供が出来にくく、あるいは子供が大きくなる頃には自分がさらに高齢になってしまうという不安があり、子供を作るモチベーションが低くなる。あるいは、若いうちに結婚した人では経済的不安や将来に対する不安によって、子供を作るモチベーションが低い。
っていうところじゃないんですかねぇ?
待機児童問題さえ解決すれば子供が産めるのに、とか、だいたい非正規雇用が半分以上となっている女性が、働きやすい職場さえあれば子供が産めるのに!ってなるんですかね?いや、なるんでしょうけれども、それはパイのかなり小さい部分のさらに小さい部分なんじゃないかなぁと。
こんなん、どう考えても女性だけの問題じゃないですよね。っていうかね、女性がこういうタスクフォースに入ると、どうしても女性が働きやすい職場が、とかいう話になりがちだと思うんですが、私はもうそういう話は一切外して、女性が、とか、男性が、という問題を完全に取り払ったところでこの問題はとりあげるべきだと思います。